クレジットカードの動向
クレジットカードの全般的な動向
クレジットカード業界最大手の株式会社ジェーシービーは2000年以降、毎年、一般消費者を対象とした「クレジットカードに関する総合調査」を実施しており、2004年以降はその調査結果を公表しています。
このページでは、JCBが2007年12月に公表した、「クレジットカードに関する総合調査 2007年度版」の調査結果をご紹介しています。なお、アンケート調査は、2007年7月、北海道圏・首都圏・東海圏・近畿圏・九州圏の全国5エリアで、層別無作為抽出された2,500名(20〜60代の社会人の男女)を対象に実施されました。
調査結果の総括として、JCBは、
「クレジットカードを保有している人の割合は2005年より横ばいが続き、2007年も同様の80%台中盤であった。2005年以降、クレジットカードの保有率は飽和状態といえる。
一人あたりの保有枚数では、「1枚のみ保有」という人は減少しており、複数枚保有者が増加傾向にある。ただし、一人あたりの平均保有枚数は、2005年から2006年にかけては増加傾向にあったが、2007年は横ばいの3.3枚に留まっており、一定の枚数を超えると、カードの選別を行っている様子がうかがえる。
実際に持ち歩くクレジットカードの枚数(携帯枚数)は、2004年以降大きな変化は見られない。保有枚数が増えても、持ち歩くカードの枚数は変化しないといえる。」
クレジットカードの利用実態では、
「保有率に関しては飽和が続くクレジットカード市場であるが、月平均の利用金額・頻度は年々増加傾向にある。
特に、利用金額を属性別に2006年と比較すると、男性は「1番多く使うカード」の利用額の伸びが顕著なのに対し、女性40〜60代は「2番目に多く使うカード」の伸びが大きい。男性は1番多く使うカード(メインカード)への集約、女性はカードの使い分けが進行している。
クレジットカードで支払った業種(利用業種)としては、スーパーマーケットや百貨店が前回と変わらず最も多い。2006年との比較では、最も多いスーパーマーケットに加え、電気・ガスといった公共料金での支払いが伸張している。
世帯あたりの月平均生活費に占めるクレジットカード決済額の比率は19.9%となっており、年々増加基調にある。」
と報告しています。
●メインカード化について
なお、メインカード化は、クレジットカード業界にとって、近年の主要課題となっています。
日本総研は「アメリカ・クレジット・カード業界における会員維持およびメイン・カード化策」と題したレポート(2006年8月1日発表)において、
「クレジット・カードの取得が容易になるなかで、消費者の間でカードを次々と乗り換えたり、カードを複数枚保有する動きが活発化している。カード会社としては、いくら発行枚数を増やしても、その一方で解約率が高い、あるいはカードの稼働率が低い場合には十分な収益を上げることはできない。
そこで各社ともカード会員の維持および自社カードのメイン・カード化に向けて従来にも増して知恵を絞る必要が生じている。ETCカードの積極的な販促活動、公共料金のカード決済サービスの提供、利用額に応じたボーナス・ポイントの付与などがそうした取り組みの例である。」
●「クレジットカードに関する総合調査2007年度版」
以下、ジェーシービーが発表した「クレジットカードに関する総合調査2007年度版」をまとめてみました。
≫発表リリースはこちら
1.クレジットカード保有率
クレジットカードの保有率は、全体(84.9%)に比べ、20代は男性72.5%、女性78.3%と、いずれも低い。これに対し、30〜40代は男性女性とも保有率が高い。| クレジットカード保有率 | ||
| 男性 | 年代 | 女性 |
| 72.5%(68.5) | 20代 | 78.3%(78.1) |
| 89.2%(84.7) | 30代 | 91.1%(90.6) |
| 89.1%(90.2) | 40代 | 91.6%(94.1) |
| 87.1%(86.9) | 50代 | 85.8%(84.0) |
| 82.8%(86.6) | 60代 | 83.7%(76.6) |
2.クレジットカード保有・携帯枚数
平均保有枚数は、2004年(2.9枚)、2005年(3.0枚)、2006年(3.3枚)と年々増加傾向にあったが、2007年は2006年と同水準の3.3枚であった。平均携帯枚数(持ち歩いているクレジットカードの枚数)は、2004年、2005年ともに1.9枚。2006年、2007年は2.0枚と、経年での変化は見られず。年代別では、男性40代の平均保有枚数は4.3枚、女性40代も3.8枚に達する。一方、20代の保有枚数は、男性2.1枚、女性2.7枚に留まる。
携帯枚数平均も男性40代が2.3枚と高く、女性40代もこれに並ぶ。20代から40代にかけて増加傾向にあるが、50代からは減少に転じる。
3.クレジットカード利用頻度・利用金額
利用金額、頻度ともにメインカード化(一番多く使うカードへの利用の集中)が進んでいます。| 2004年 | 2005年 | 2006年 | 2007年 | |||||
| 月平均 利用頻度 |
月平均 利用金額 |
月平均 利用頻度 |
月平均 利用金額 |
月平均 利用頻度 |
月平均 利用金額 |
月平均 利用頻度 |
月平均 利用金額 |
|
| 1番多く使うカード | 3.3回 | 25,478円 | 3.5回 | 32.533円 | 3.7回 | 34,762円 | 4.5回 | 35,519円 |
| 2番目に多く使うカード | 1.4回 | 9,040円 | 1.5回 | 12,446円 | 1.5回 | 12,649円 | 1.9回 | 13,879円 |
| 3番目に多く使うカード | 0.7回 | 6,896円 | 1.0回 | 8,734円 | 1.0回 | 7,463円 | 1.0回 | 8,225円 |
2番目に多く使うカードの月平均利用頻度は1.9回で増加傾向。
3番目に多く使うカードの月平均利用頻度は1.0回で、ほぼ横ばい。
4.クレジットカード利用理由
1位(1) 「現金を持たなくても買い物ができる」58.7%(55.0%)2位(2) 「ポイントやマイレージのサービスがある」53.2%(48.6%)
3位(3) 「不意の出費に備えて」40.4%(39.7%)
4位(6) 「優待割引サービスがうけれらる」28.1%(24.2%)
5位(4) 「海外での決済で便利」27.0%(26.1%)
6位(5) 「高価な商品をその場で購入できる」25.9%(24.5%)
7位(7) 「しばらくの間、代金支払いが猶予されるから」23.4%(23.9%)
※括弧内は2006年の統計データ
5.月平均生活費とクレジットカード利用額
| 全体 | 既婚 20-30代 |
既婚 40-50代 |
既婚 60代 |
未婚 20代 |
未婚 30代 |
未婚 40代以上 |
|
| 月平均生活費[万円] | 25.8 (26.0) |
23.7 (26.3) |
28.9 (30.0) |
29.9 (25.6) |
19.1 (17.6) |
21.9 (23.8) |
22.9 (19.8) |
| 月平均カード利用金額[万円] | 4.7 (4.6) |
4.5 (4.5) |
5.8 (5.4) |
5.4 (3.5) |
3.3 (3.8) |
4.1 (4.3) |
2.6 (4.9) |
6.支出に関する意識・実態
| 「1年前より支出が増えたもの」 | 順位 | 「今後、支出が増えそうなもの」 | ||
|---|---|---|---|---|
| 携帯電話料金 | 35.3% (34.3) |
1位 | 旅行 | 26.4% (26.8) |
| ガソリンスタンド | 31.8% (35.4) |
2位 | ガソリンスタンド | 25.9% (26.2) |
| スーパーマーケット | 23.9% (21.0) |
3位 | 家電量販店 | 23.9% (23.3) |
| 飲食店 | 22.4% (21.2) |
4位 | 携帯電話料金 | 19.0% (17.7) |
| 旅行 | 16.0% (17.6) |
5位 | 飲食店 | 17.4% (16.1) |
| 家電量販店 | 15.5% (17.1) |
6位 | 住宅 | 17.3% (14.5) |
| コンビニエンスストア | 14.8% (12.8) |
7位 | 自動車購入 | 17.0% (18.5) |
| オンラインショッピング | 13.9% (11.8) |
8位 | スーパーマーケット | 16.5% (16.3) |
| プロバイダー料金 | 12.2% (12.8) |
9位 | オンラインショッピング | 11.5% (10.8) |
| 百貨店 | 11.1% (9.4) |
10位 | プロバイダー料金 | 10.4% (10.1) |
| 自動車購入 | 9.5% (10.1) |
11位 | 百貨店 | 8.5% (7.7) |
| 住宅 | 7.5% (6.2) |
12位 | コンビニエンスストア | 8.0% (7.3) |
※括弧内は2006年の統計データ
ゴールドカードの動向
株式会社ジェーシービーが20〜60代男女を無作為抽出して毎年実施している「クレジットカードに関する総合調査」によると、クレジットカード所有率は80%台中盤、かつ一人当たりの平均カード所有枚数も3.3枚となっており、クレジットカード利用機会もカード利用額も年々増加傾向にあります。クレジットカードの動向>>
従来のクレジットカード選びで重視されてきたポイントは、
2位:盗難・紛失時の対応がしっかりしている
3位:ポイントやマイレージサービスが充実している
4位:自分の良く利用するお店で割引などのサービスがある
ところが、クレジットカード保有が一巡した昨今、クレジットカード保有者のカードサービスに対する目が肥えてきました。その結果、従来はステータス的意味合いが強かったゴールドカードに対しても、その付帯サービスの充実度に目が向けられるようになってきています。
つまり、ゴールドカードは、高所得者向けのステータス商品というよりも高付加価値商品としての位置づけが強まっており、ゴールドカードの大衆化が進んでいます。※ステータスカード志向は、ゴールドカードからプラチナカードへシフトしています。
例えば、UFJニコスによる第14回クレジットカード消費者調査(2005年12月実施/有効回収数858サンプル)は、クレジットカード保有者のうちゴールドカード所有者が占める割合は、平成13年は16%、平成15年は17%、平成17年は18%と報告しています。なお、年代別のゴールドカード保有率(平成17年度)は、20代3%、30代7%、40代18%、50代16%、60代21%としています。
また、サンケイリビング新聞社のOLマーケットリポートが2004年10月に行ったWEBアンケート調査によると、平均年齢30.5歳のOL1690人のうち、97%がクレジットカードを所有し、そのうち、20.9%がゴールドカードを所有している報じています。
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